今週のキャリッジさん

とある銀座の零細システム会社の社員ブログ

中小企業の立場からみた裁判員制度1

11月 25th, 2009

2010年分の裁判員候補者名簿記載者への通知が始まったそうです。
2年目となる今回は、初の通年開催ということで、昨年よりも多くの人が名簿に記載されるとか。

以前から残念に思っているのだけれど、こういった出来事のセンセーショナルな部分はマスメディアによって大々的に報じられる一方で、本質的な(つまりは地味な)実情はあまり報道されません。かつ、裁判員に選ばれた人には守秘義務が発生する云々の事由から、実際に選ばれた人の体験談であったり、その周囲の人々の対応なども、なかなか外に出てこないようです。

中小企業で法務を担当している私としては、色々気になる話題ですので、数回に渡って調べたことをまとめてみたいと思います。

まず、最初の問題なのですが、そもそも、裁判員って、どれくらいの人がなるのでしょうか?

ということで、横浜地裁管轄地域を対象に調べてみました。(横浜地裁を例にしたのは、たまたまその辺の数値がウェブサイトに記載されていたからです)

ちなみに、計算中での裁判員制度対象裁判数は120件/年として計算している(※1)。

参考:横浜地方裁判所における裁判員候補者の名簿について
http://www.courts.go.jp/yokohama/saibanin/meibo_joho.html

裁判員の選ばれ方
選挙人名簿登録者:6,300,000人
裁判員は20歳以上の人が対象です。その基準として、選挙人名簿が使われます。横浜地裁管轄の選挙権を持っている人は630万人。

 ↓毎年11月頃、選挙人名簿からくじ引きで裁判員候補者名簿記載者を選出

裁判員候補者名簿記載者:16,000人
翌年、裁判所に呼ばれるかもしれない人、です。選挙人名簿登録者の0.253%、394人に1人。

 ↓裁判が行われる6週間前までにくじ引きで裁判員候補者約50人選出

裁判員候補者:6,000人
裁判初日に裁判所に呼び出される人(1裁判につき約50人)。選挙人名簿登録者の0.095%、1,050人に1人。

 ↓裁判初日にくじ引きで裁判員6名+2名を選出

裁判員:960人
実際に法廷に参加する人。6名、必要に応じて補欠2名。選挙人名簿登録者の0.015%、6,563人に1人。

・・・とのことで、横浜地裁管轄地域で計算すると、2010年の間に裁判員に選ばれる人は630万人のうちの約1000人。
6300人にひとり。思っていたよりもだいぶ低い確率でした。それ以前に候補者名簿に記載される人でさえ400人に1人しかいないわけですから、

友人・知人の中で裁判員名簿に記載された人がいる君は、ちょっと自慢していいと思います。

さて、前述の通り、私は会社で主に労務とか法務とかを担当しています。確率が低いとはいえ、実際に自社内で裁判員の通知が来たり、裁判所に呼び出されたりする社員が全く出ない訳ではありません。

その場合はどうすればいいのだろう?

来週以降、それについて考えてみたいと思います。

※1参考:横浜地裁管轄地域における裁判員制度対象事件数

平成20年 99件
平成19年 153件
平成18年 161件
平成17年 226件
平成16年 228件

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3 Responses to “中小企業の立場からみた裁判員制度1”

  1. [...] 今回は、先々週に話した裁判員制度の件について、いくつか考えてみたいと思います。 [...]

  1. より:

    参考が平成16年からとなっているのは?
    案件だけは先行で抽出していたということなんですかね?

  2. tomohide.shimoyama より:

    そういうことでしょう。

    検討時に「もしこの制度を導入したらこのくらいの裁判が対象になる」という数字は必ず必要になりますから。

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